沖釣りのエサ

沖釣りのエサ

釣りのエサ、と一口に言っても実にたくさんある。生きたもの、冷凍もの、それぞれ魚の習性にあわせて使い分ける。エサの良否は、 釣果を大きく左右する。沖縄の沖釣りで使われているエサのいろいろ。さらに、工夫を加えると、あなたの釣果は倍増するといってもいい。

生きエサ

何を釣るかによって、当然餌は違ってくる。準備は怠りなく。

よく使われる生きエサ

ボラ

ボラ

エビ

エビ

グルクマ

グルクマ

グルクン

グルクン

カチュー

カチュー

ガチュン

ガチュン

シジャー

シジャー

 生きエサを販売している釣り飯店は少ない。生きエサといえば、生きエビやグルクン、ムロアジ、ポラなどである。エビは、人同様 も大好物だが、魚類のエサとしても万能である。どんな魚もエビをエサにすると食いはバツグンにいい。

 この生きエビは、天然もの。夜、潮が干いたとき、砂地の海岸線で捕獲する。夜になり、潮が干くと、砂にもぐっていたエビは砂から出てきて、エサをあさる。そして潮が満ちてくると、また砂にもぐるのである。満潮になっても、海中の砂の上にいると、魚に食べられてしまう。だか、人間様はエピより一枚上手。夜、安心して砂の上に出て来たところを、エビとりアミで、さっと捕獲するのである。馴れないと、エビは見えにくい、ライトをあてると、目が光るのですぐわかる。月夜の日、寒波の強い日、暑い日は余り出てこない。大潮、中潮の時は潮が干くので、とりやすい。

 さてこの生きエビだか、沖釣りでは、ヨナバルマジク釣りにはなくてはならないもの。「エビでタイを釣る」といわれているが、ま さにその通り。魚の王者、マジクは生きエビで」ないと、釣りずらい。ときにはオキアミにも食いつくが...。

 魚はエピの習性をよく知っていて、エビをみつけると、逃がすまいと警戒しないでとびつく。死んだエビだと、しばらく周辺をウロウロ、じっくり観察してから食いつくようだ。だから工ビをハリに剌すときでも、エビをシッポから頭まで、ハリいっぱいに刺してはいけない。シッポのところに、軽くハリを剰して、エビが活発に動けるようにする。またシッポのハネは、歯でかみきるか、ハサミで切ってすてる。そのままにしておくと、仕掛けを海中におろすとき、エピがくるくる回って、ハリスがからまったりする。

ハリは目を通す

エビはしっぴにチョンがけする

オキアミの二匹抱き合わせ

 生きエサといえば、魚類ではグルクン。釣ったグルクンをすぐ背がけにしておろすと、大物の魚が食いつく。海中の様子を見ると、海の表層にプランクトン、中層に小魚、中型魚、底に大型魚がいる。グルクンのいる場所では、底にアーラミーバイや、アカジンが多い。ガーラ、トカキン、ウキムルー、サーラなどは、グルクンの群れに突進してきて、捕獲する。グルクンも心得たもので、大物がやってくるといち早く察知し、さっと散って逃げてしまう。弱肉強食の世界だから、当然といえば当然。グルクンのほかにガチュン、ムロアジ、カタカシ、なども生きエサとしてよく使われている。30~40キロのアーラミーバイ、ガーラを狙うときは2、3キロのカチューを一匹がけにすることもある。大きいエサには大きな魚か食いつくのが一般的。そのほかシジャーやトカジャー、ポラの生きエサも使われる。

 切り身のエサもいい。グルクンやムロアジ、カーハジャー、ミーバイ、カタカシなどは、釣りたてを、すぐ三枚にしておろし切り身にして、ハリに刺すと、冷凍のエサよりは食いはいい。それは、光沢があり、身がしまっているため、魚の食欲をそそるのだろう。

生きたエサの付け方

グルクン・ガチュンなどの生き餌にハリをかける位置について 針を掛けいる位置

針を掛けいる位置

1.背ビレの所に掛ける

生きエサが活発に動けるので潮の流れがない時にミチイトを送り込んで泳がせる。

表層・中層狙いに良い。

2.背ビレに掛ける

最もポピュラーで無難な掛け方。生きエサの泳ぎがややにぶく、ハリスがカラミやすいがバラシが少ない。

中層・底層狙いに良い。

3.背ピレより前方に掛ける

(2)と同様ごポピュラーな掛け方。

中層・底層狙いに良い。

4.鼻(口もと)に掛ける

生きエサが活発で長持ちする潮の流れが速い時にのせて流す。カラミも少ない。

表層・中層狙いに良い。

冷凍エサ

イカ

イカ

サンマ

サンマ

ハラモ

ハラモ

グルクン

グルクン

シジャーなど表層の魚に威力を発揮するエサのスルル

シジャーなど表層の魚に威力を発揮するエサのスルル

夜釣りではよく使われるサンマのぶつ切りとイカ

夜釣りではよく使われるサンマのぶつ切りとイカ

 冷凍エサはサンマ、ムロアジ、スルル、開きイカなどがよく使われている。これらのエサは、臭いがあったり、海中でキラリと光る。魚の臭覚と、視覚に訴えるのである。サンマか夜釣りによく使われるのは、臭いが強烈だからである。また魚体か光ったりするので、夜、魚の目につきやすい。コマセにも最高にいい。スルルは、シジャー釣りにバツグンの威力を発揮する。表層で小魚を迫っかけているシジャーの習性を考えると当然とも言える。

 シルイユー釣りにイカのエサかよく使われるのは、カーハジャー対策である。サンマ、ムロアジなどの切り身でもいいが、エサか底につかないうちにやわらかいので、カーハジャーに失敬される。その点身のかたい、イカはエサ持ちかいいということである。

アミ類

かかり釣りでよく使われる冷凍エビ、オキアミ  アミ類には、エサに使うものと、コマセ用のふた通りある。オキアミはサシエサ用、アミエビはコマセ用。オキアミは3センチほどの大きさ。アミエビは1センチほどの大きさ。オキアミはカチュー釣りのエサとして使われている。カチューは、表層を泳ぎ回り、プランクトンや小魚を捕獲する。オキアミも浮遊性だから、カチューのかっこうなエサということになる。ただ、冷凍されて売られているので、解凍すると傷みが速く、直射日光はさけるようにしたい。

 このほか、パックされた冷凍エビもいろいろ種類がある。生、半ボイルなど。これらも解凍すると、すぐやわらかくなる。これらのエサはかかり釣りでのトカジャー、チヌマン、ミーバイ、カタカシ、エーグァー、シルイユー釣りなどにいい。サビキ仕掛けのカラバ リに、この冷凍エビをつけると、中物の魚が釣れる率はグッと高くなる。

 ミミズ類は、沖釣りではめったに使わない。ただ、イジュキンや、ハイイユ釣りに時々使われる。ハイイユ釣りでは、持ちがいいので、エサとして最高だ。

 

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